「うちは借金が多すぎる」——そう感じて、肩に重いものを載せている社長は、少なくありません。ですが、借金が多いか少ないかは、実は”金額の大きさ”だけでは決まらないのです。今日は、「過剰債務」の本当の見方——そして、そこから抜け出す考え方の話をします。
たとえば、同じ1億円の借入でも、毎年5,000万円を稼ぐ会社と、500万円しか残らない会社とでは、その重さがまったく違います。前者なら数年で返せますが、後者にとっては、気の遠くなる金額です。借金が「多いか」は、金額そのものではなく、その会社の”稼ぐ力”との釣り合いで決まる——まずは、ここが出発点です。
そこで、一つ簡単なものさしがあります。借入の総額を、一年の稼ぎ(ざっくりと、利益に減価償却費を足したくらい)で割ってみるのです。すると、「今の力なら、およそ何年で返せるか」が見えてきます。この年数が長いほど、借金は”重い”ということになります。
金額の大小に振り回されず、この”年数”で捉え直す。それだけで、自社の本当の立ち位置が、ずっと掴みやすくなります。
ここで、大事な視点があります。借金が重くなる原因は、借りすぎだけではありません。もともと過剰でなくても、稼ぐ力が落ちれば、同じ借金が重くのしかかってくる。逆に言えば、稼ぐ力さえ戻れば、借金の額は変わらなくても、ぐっと軽くなるのです。
だとすれば、やるべきことは見えてきます。返済を焦る前に、まず”稼ぐ力”——本業の収益力を取り戻すこと。赤字の原因を業務のなかに探し、ムダを止め、利益を残す。地道ですが、これが借金を軽くする、いちばん確かな道です。
まずは、借入の総額を、一年の稼ぎでざっくり割ってみてください。「何年分か」を、一度、数字にしてみる。それだけで、漠然とした重さが、向き合える対象に変わります。もし年数が長くても、悲観することはありません。大事なのは、稼ぐ力を一段ずつ戻していくこと。その一歩は、今日から始められます。
「どこから稼ぐ力を立て直せばいいのか」——その糸口が掴めないときは、業務改善・経営改善のご相談から、ご一緒に探せます。